第6話 「発売できない???」
こうして完成した試作品「Type-R」
発売にあたり「立ちはだかる壁」
それは・・・部品・輸送・コスト
① 部品
単なるTypeA/Bの大型化ということで進めたが、
大きくなれば各部分の重量バランスが変わる。
それに伴い、ケースにかかる力を分散しなければケースの破損が起こる。
特にアクリルの接着部分に負荷がかかるため、
接着方法と、部品の改良が必要だった。
例えば・・・背面扉の蝶番部分は以下のように改良。
改良前
改良後
部品の質・接着箇所・微調整を繰り返し、一番安定する場所を決めるなどの諸々の改良を実施。
これは職人技術のなせる業であり
担当職人の苦労がにじみ出ることとなる。
② 輸送
外寸:幅300×奥行き300×高さ450(mm)
アクリル製で強度は十分だが、
輸送時にぶつけられたら破損しかねない。
「梱包テスト」として実際に送り、
破損状態を確認する「輸送テスト」を繰り返した。
「どれだけ箱の中のケースを安定させられるか」
この一言に尽きた。
絶対に破損させないため、以下の状態で完成させた
梱包
箱詰め
発送時はさらに一回り大きなダンボールへ
③ コスト
正直のところ、インフレ圧力がここまでとは、
「大きな誤算」だった。
Type-Rの発売が大幅に遅れたのも、
この「コスト」の問題が1番だったと思う。
原材料費・技術料・梱包資材
すべてが高騰していた。
開発が進むにつれ「一体いくらになるんだ?」と焦りが広がる。
コストが合わなければ「発売は不可能」
試作品は莫大な費用がかかっており、
量産体制を整える中での「コストダウン」出来るように交渉にあたる。
そのなかでも
技術者から
「こんなに良いものが出来たのに発売しないとみんなガッカリしますよ。」
とケースにかける想いを受け取り、問題解決に奔走
そして
部品・輸送・コスト
3つをようやくクリアして
ココルーブル史上、最大のケース
「ココルーブル:LEDアクリルフィギュアケース Type-R」
が完成。
購入者様が開封した瞬間の
「おおっー」
フィギュアを飾り、LEDスイッチを入れた時の
「いいねぇー」
という感嘆語を妄想しながら
「ココルーブル LEDアクリルフィギュアケース Type-R」は
2024年8月8日(木)21時~
発売開始となる。